本当に服が好きな人の為のブログ

服についてつらつら思った事を書いていきます。服に興味がある人から同じアパレル業界で働く人までお役に立てれていれば幸いです。

デニムの基本について解説する

今では、ファッションの定番中の定番として君臨しているデニム生地でできたパンツ。

服に興味がないという方も含め、今まで履いた事がないという人はほとんどいないことでしょう。

そもそもデニムを知らないという人を探すことの方が難しいくらいなのではないでしょうか。  

今を生きる現代人にとって身近な存在ですが、この青いパンツは本当に奥深い。

美しいインディゴの色やその色落ちに魅了された人は数知れず。

もちろん私もその魅了された人間の一人です。

なので今回は私なりに、デニムについてまとめてみました。

さっそくご紹介いたします。

 

 

デニム(ジーンズ)とは

 

ジーンズとは一般的にはデニム生地でできたパンツの事を言います。

私のように生地名をそのままに「デニム」と呼ぶ人もいれば「ジーンズ」「ジーパン」という人もいらっしゃり、呼び名がさまざまあり少し手惑いますが、基本的には全て同じものをさします。

今回は私が呼びやすいというのもありますが、デニムに統一してお話をしていこうと思います。

 

何がデニムの起源でするかというのは諸説があるようで、詳しくはわからない部分も多いのですが、補強の為にリベットと呼ばれる金属を取り付けることを、発明、採用した段階をデニムの起源とする考え方が、最も有力視されているようです。

このリベットで補強されたワークパンツは、当時ゴールドラッシュによりアメリカにあふれかえっていた採掘者たちに大ヒットしました。

採掘という重労働に耐えられるような丈夫なパンツを探していたからです。

また仕事がしやすいようワークウェアとして機能性と安価に生産するための量産性を追及し、ディテールも働くうえでより実用的な方向にマイナーチェンジされていきました。

この変化はのちにこのパンツの歴史や年代の判別をするための手がかりになります。

これらの歴史を見て頂けると理解していただけるかと思いますが、

デニムはもともとファッション用として生まれたおしゃれ着ではなく、所謂働く者の為に作られた労働着でした。

もしもデニムをジャンル別にカテゴライズするのであればワーク系の品として分けられる所以であります。

リーバイス

1853年にリーヴァイ・ストラウスがアメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコで創業したアパレルブランド。

リーバイスの501を生み出したデニムの元祖であり、このパンツの長い歴史を語るうえで決して欠かすことのできない老舗メーカーです。

三大ジーンズブランドの一つとしても数えられており、

リー、ラングラー、リーバイス

の3つのブランドがあげられるのは有名ですね。

現在はリー、ラングラーともにエドウィンが取り扱っており、アメリカでもIF社にこの二つのブランドは吸収合併されているとのこと。

独立して現行品を制作しているのは現状リーバイス社だけであるという事ですね。

デニムの特徴して、

藍で染められたツイル生地、ファイブポケット、などがデザインとしての大きな特徴です。

しかしリーヴァイ・ストラウスが特許を出願したのは

金属リベットでの衣服の補強方法に関するものでした。

つまり、彼らにとって、ポケットの淵についた金具が最大のオリジナリティであり、一番他者から守りたいものだったのです。

このようなものです。

ちなみにリーバイスがジーンズという名前で商品を出したのは1955年ぐらいので、商品の呼び名に関しては後発でした。 ジーンズという名前を付けて世に出した先駆者はラングラー社が1947年に出した品がはじめなんだそうです。 本家のほうはもともと、自社製品の事を「オーバーオールズ」と呼んでいました。

ディテール紹介

ディテールは年代によって変化があります。 同じモデルの品であっても時代や用途に合わせ今日まで進化を続けてきたからです。

デニムの歴史は長いだけに、当然その長さに比例して、種類は豊富です。

もちろん見た目の違いでいうと小さなところではありますが、今の時代に今現存するブランドが制作するアイテムというのは、過去に存在したこれらの小さな違いを模範にしていることは間違いありません。

全てを紹介するのは不可能なのでまずは基本的なところを紹介していこうと思います。

ファイブポケット

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名前通りバックポケットが二つ、フロントに二つ、そして前から見て左のポケットについているもう一つのポケットを合わせて5つのポケットが採用されています。

この形がデニムの基本の形です。

五つ目のポケットはもともと懐中時計を入れるために作られたポケットであり、今ではコインポケットとも呼ばれていますね。

今は時計は腕に巻くかスマフォで見るのが主流かつ、財布を持ち歩く人の方が多いので飾り的な意味合いのほうが強いと思います。

もしもどうしても有効に使いたいというのであればジョブスに聞いてみるのも一つの手ですね。

バックポケットのステッチ

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元はポケットの補強の為に縫われていたものですが、のちにブランドを表すシンボル的なものになります。 こちらの写真はアーキュエイトステッチとよばれるリーバイスのバックフロントについている弓形のステッチ。

こちらも1943年にリーバイス社により商標登録されました。

デニムは見るだけで値段がわかるといいますが、このディテールもそういわれる大きな理由です。 覚えればすぐに判断できますからね。

もちろん採用しないブランドも多々ありますが、老舗のワークブランドだけでなく今のブランドでもオマージュして、何か象徴的なものを採用するブランドも少なくありません。

赤耳

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ファストファッションのおかげか認知されている方が増えたように感じるこのディテール。 生地の両端の白い生地と赤い線の事をさします。

旧式力織り機で織ることのできる生地幅は約75センチ(30インチくらい)と狭く、最大限生地を余すことなく使えるよう考えられた仕様。 際ほども記述しましたが、もとは労働着であるため、より生産性と効率性を高めるための工夫でした。

旧式と書いているため感づく方もいらっしゃると思いますが、現在この織り機は主流ではありません。

セルビッチデニム(旧式織り機で織られたデニム)が使用されていたのは1986年頃までといわれており、より大量生産に向いた新型織機が徐々に浸透していきました。

スピードの差でいうと旧式が一本分のデニムを織っている間に最新式は5本分織ることが可能なんだそうです。

つまり、赤耳というのは今の時代あえて生産効率の悪いセルビッチデニムを使用して制作されたデニムであるという証であるといえます。

赤耳=高価なデニム

と、いう図式ができる理由ですね。

また、セルビッジの語源は縁がほつれない編み方であるという意味のセルフ・エッジに由来すると言われているそうです。

旗から見て高価なデニムを履いているか推測する重要な判断基準のような存在で、デニムが好きな人からすると重要なディテールであることは間違いありません。

それゆえ某ファストファッションがカイハラのセルビッチデニムを販売し始めたころ、ぱっと見でファストのデニムを高価なデニムと見間違え、赤っ恥をかいたという販売員は少なくないことでしょう。

服屋あるあるだと思ってます。

チェーンステッチ

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縫い目の裏側がその名の通りチェーンのように連なっているのが特徴の裾の仕上げのためのステッチ

裾の仕上げは大きく分けてジーンズのたたきとチェーンの二つあり、選ぶことができます。

たたきの仕上げとは違う独特な色落ちをするのはもちろん、ロールアップしたときに仕上げの違いが目に見えてばれてしまいますので、拘るのであればチェーンで仕上げる事を推薦させていただきます。

チェーンは特殊なミシンを使わないといけませんので、直し屋にそのミシンと技術がなければ工場に送らないといけません。 そのため、時間とお金がかかる場合があります。 最寄の直し屋に設備が整った所があれば最高ですね。

また、すでに色落ちしたデニムを購入した場合、裾部分の色落ちを残すための貼り付けとよばれる技術もありますので、一度ご検討されてみてもよいかと思います。

ヒゲ

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ハチノス

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ご周知のとおりデニムというのは履いて洗濯していくと徐々に色が落ちていきます。

デニム生地は縦糸に青い糸、横糸に白い糸を使っているのですが、この縦糸に使われている青色の染色が落ちていくから起きる現象なんですね。

実は青色に染める際、ロープ染色とよばれる方法で染色をされており、この方法で染める糸は奥まで染まり切りません。 またインディゴという染色素材はあまり生地に吸着しない特性を持っています。 それ故、表生地が着用により擦れたりすると、糸の中心部分が露出しはじめます。

これが色落ちの理由です。

さてこの縦落ちしヒゲとハチノスのというファストの品でもよく見かけるため、あまり服に興味がなくても見たことあるという方は多いかと思います。 そもそも色落ち自体がヴィンテージ品のような長年着古した姿に加工で見せるためのものです。

長年着用した際のデニムへの負荷のかかり方は一定ではなく、ヒゲは股関節部分、ハチノスは膝の関節部分のアタリを表しています。

よりリアリティのあるヴィンテージ品さながらの加工はもちろん、ケミカルなどを代表にデザインとして色を落とすことも多々あります。 職人の腕の見せ所なわけですね。

そもそもデニムに洗いなどの加工を入れる事は日本が先駆者であり、いまでは当たり前のワンウォッシュ入れたデニムなども一番初めにしたのはキャントンだったと記憶しています。

世界に誇れる技術の一つです。

まとめ

いかがでしょうか。 今回の内容が接客や人と話すときに役に立てば幸いです。

また後日、もう少し掘り下げた内容も書いていこうと思いますのでまた目を通していただければと思います。

余談ですがもしもファッションとしてこういった古着のデニムを買うのであれば、個人的には606や66前期あたりの501などの品をおすすめします。

66後期以降の少し産毛が立ち、全体的にのべっとした色落ちではなくきれいな縦落ちを楽しめるからです。

その当時の時代も労働着としてではなく、おしゃれ着として意識され始めた時代であり、それ以前のワークウェアとして使われていた時代のような土臭いシルエットではないので今の服とも合わせやすいのも大きなポイントですね。

私はリーバイスが出すビンテージクロージングは賛成派なので、デットを探すのもいいですが、きれいな復刻盤をサラ着で買うことも全然視野に入れて頂いてもいいと思っています。

ぜひご検討ください。